データーから見る
後見制度①
(令和7年1月~12月)
法改正の議論が進む中、最高裁事務総局資料をもとに、今年も「成年後見制度」「任意後見制度」の現状を見てみましょう。

※なお、令和6年のデーターについては,
ブログ「タヌキのひとりごと」エンディング活動特集「後見制度の利用状況について①~③」で
ご確認いただけます。あわせてご覧下さい。
1,増加傾向にある申立件数
令和7年1月~12月1年間の総申立件数は43,159件。前年令和6年の41,841件から
3.2%の増加となりました。過去5年間の推移をみても増加傾向がつづいています。
なお、申立の内訳としては
・後見開始 29,233件(前年比1.6%増) ・保佐開始 9,743件(前年比6.4%増)
・補助開始 3,302件(前年比9.1%増)
・任意後見監督人選任 881件(前年比0.8%増)
という状況でした。
増加はしているものの、任意後見(監督人選任)の申立は以前低い水準であり、まだまだ活用されているとは言いにくい状況であるといえるでしょう。
2,終局件数と審理期間
家庭裁判所での処理は、依然として高い認容率で、終局件数合計42,674件のうち、認容件数が
40,591件【95.1%】。対して却下は125件【0.3%】でした。
(令和6年の認容件数 39,519件【95%】 却下は139件【0.3%】)
審理期間においても、ペース的には前年とさほど変わらず
・2か月以内 約71.1% ・4か月以内 約93.8%
(令和6年 2か月以内 約72% 4か月以内 約93.8%)
という状況で、迅速に家庭裁判所も対応していることがうかがえます。
また、1か月以内という極めて迅速な処理が約37.9%(令和6年 約38.9%)も占めています。
3,申立人と本人の「関係」
申立人について、市区町村長による申立がさらに増加。また本人による申立は過去最高になり、半数近くは依然、親族によるものですが、それ以外による申立が目立ってきております。
・市町村区長 10,139件(23,7%) ・本人 10,620件(24,8%)
・親族 20,771件(48.5%)
4,開始の原因と申立の「動機」
開始の原因で一番多いのが「認知症」で全体の61.3%。
ついで「知的障害」の9.6%、統合失調症の9.3%。
前年(令和6年)と比べても、その割合には大きな変動はなく、
やはり「認知症」による問題が年々クローズアップされてきております。
また、申立の動機について見てみますと、預貯金の解約、管理が圧倒的に多く
全体の93.4%となっており
ついで ・身上保護 74.2% ・介護保険契約 45.7%
・不動産処分 36.3% ・相続手続 25.6%
の順という順になっております。
次回②では、この続き、誰が成年後見人になっているのか?現在の利用者総数は?などについて見ていきましょう。
