【2026年施行】日本版DBSとは?対象となる性犯罪と「同意」の考え方をわかりやすく解説

日本版DBSとは何か?対象となる特定性犯罪の内容や、こどもの同意があっても犯罪になる理由をわかりやすく解説。教育・保育・学習支援事業者が知っておくべきリスクと実務ポイントも紹介します。
1,日本版DBSとはどんな制度?(おさらい)
日本版DBSとは、子どもに関わる仕事に就く人について、過去の性犯罪歴の有無を確認する制度です。主に、保育・教育・学習支援などの分野で働く人を対象に、採用時などに犯罪歴の照会を行うことで、子どもに対する性被害を未然に防ぐことを目的としています。
つまり、日本版DBSは
「問題が起きてから対応する」のではなく、「起きる前に防ぐ」ための制度です。
2,対象となる「特定性犯罪」とは?
日本版DBSでチェックされるのは、「特定性犯罪」と呼ばれる犯罪です。
これは、子どもや若年者に対する性暴力や性的搾取に関する犯罪をまとめたものです。
一見すると軽く見える行為でも、対象に含まれる場合があるため注意が必要です。
刑法に定める性犯罪
刑法では、以下のような重大な性犯罪が対象になります。
- 不同意わいせつ罪
- 不同意性交等罪
- 監護者によるわいせつ・性交等
- わいせつ目的での面会要求(自撮り画像の要求など)
これらは、被害者の意思や立場の弱さにつけ込んだ行為として、厳しく処罰されます。
特別法による犯罪(児童ポルノ・盗撮など)
刑法以外にも、特別な法律によって処罰される行為があります。
例えば、
- 盗撮や性的な画像の撮影・保存・送信
- 児童ポルノの所持や提供
- 児童買春やそれに関する行為
などが含まれます。
インターネットやスマートフォンの普及により、こうした犯罪はより身近なリスクとなっています。
条例違反も対象になる?
さらに、都道府県の条例違反も対象になる場合があります。
具体的には、
- 不必要な身体接触
- 盗撮やのぞき見
- 卑わいな言動
などです。
「軽い違反だから大丈夫」とは言えないのがポイントです。
過去の犯罪も対象になる理由
日本版DBSでは、現在の法律だけでなく、過去の法律で処罰された犯罪も対象になります。
例えば、以前の
- 強制わいせつ罪
- 強制性交等罪
なども、現在の基準に照らして判断されます。
つまり、法律の名前が変わっていても中身が同じであれば対象になるということです。

3,日本版DBSの対象期間(何年チェックされる?)
犯罪歴は、永久に影響するわけではありませんが、一定期間は確認の対象となります。
一般的には、刑の執行が終了してから
最長で20年間は対象になる可能性があります。
これは、再発防止と安全確保の観点から、長期間の確認が必要とされているためです。
4,「こども」の同意は有効なのか?
ここは特に誤解が多いポイントです。
結論から言うと、
同意があっても犯罪になることがほとんどです。

なぜ同意があっても犯罪になるのか
理由は、子どもには十分な判断能力が備わっていないと考えられているためです。
性的な行為については、
- その意味を理解すること
- 将来への影響を判断すること
が必要ですが、これを十分に行うことが難しいとされています。そのため、たとえ本人が同意しているように見えても、法律上は「有効な同意」とは認められない場合がほとんどです。
それよりも問題は「同意があったかどうか」ではありません。「その関係が適切だったかどうか」が問題となります。
例えば、
・指導者と生徒 ・大人と未成年
と、いった関係では、対等な関係とは言えません。
現場の状況で重要なのは「同意」ではなく「関係」になってきます。
グルーミング(関係の変化)に注意
実際のケースでは、いきなり問題が起きることは少なく、徐々に関係が変化していきます。
例えば、
- 優しく接する
- 特別扱いする
- 個別でやり取りする
といった積み重ねによって、関係が深まっていきます。
その結果、子どもが受け入れているように見えることがあります。
しかし実際には、
関係性によって影響を受けている状態である可能性が高いのです。
まとめ|日本版DBSで本当に重要なこと
日本版DBSは、過去の性犯罪歴をチェックすることで、リスクの高い人材を排除する仕組みです。しかし、それだけでは十分ではありません。
現場で本当に重要なのは
- 同意があるかではなく
- 関係が適切かどうか
を考えることです。

そしてその状態は、仕組みやルールによって未然に防ぐことができます。
事業者の方へ
日本版DBSへの対応や、現場のリスク対策に不安がある場合は、
チェックリストや運用設計のサポートも可能です。お気軽にご相談ください。
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