2025/6/25 高齢者の方々の「災害から守るため」の「見守り=身を守る」について
雨の時期。特に梅雨明けに向けて大雨による被害が懸念される中。今年は各地で地震も相次いでおり、より一層災害への警戒が必要と言えるでしょう。
とりわけ「高齢者」の方がこのような災害での犠牲となることが多く、その対策が求められています。
今日は、高齢者の方々を災害から「身を守る=避難」と、いうところに観点を置いて考えてみます。

1,ご家族で、近所の方々で、「ハザードマップ」と「避難経路・場所」の確認を。
・国土交通省のポータルサイト「重ねるハザードマップ」でお住まいの住所を入力すると各災害における
ハザードマップを確認することができます。
お住まいの地域が該当エリアだった場合は、最寄りの避難場所の位置とその経路も事前に確認しておきま
しょう。それでも災害発生時は予期せぬ事態で計画していたルートによる避難が困難になる場合も。
代替ルートも含めて作成しておきましょう。
ご家族や近所の方に「避難するときはこのルートでこの場所へ」伝えておくことも重要です。
また、避難経路は「安全」かつ「すみやかに」移動できることが重要です。
最短ルートであっても氾濫の恐れがある川の周辺や、急な坂道等で高齢者の方が避難できない
ルートは意味がありません。総合的にみて作成してください。
※高齢者の方だけで考えるのではなく、ご家族や地域の方々と一緒に考えて周知して
もらうように。また実際に避難できるかどうか試しに避難訓練するのも非常に有効です、
※また、災害が水害なのか地震なのか、何なのかによってハザードマップの内容が変わります
すべての災害から身をまもるために、ぜひそれぞれの災害について確認を。
2,正しい「情報収集」と「判断」を
・災害発生時の情報を正しく・すみやかに行わないと取り返しのつかない事態に陥ります。
テレビ・ラジオで発表される避難情報、自治体からの防災無線、またインターネットが
使える方なら各自治体ホームページからの災害・避難情報を収集できるようにしてください。
また、避難に関する情報が出てても「外の様子みてると大丈夫そうだし」「そんな大げさな
ことはないだろう」等、過去の経験から過少解釈することも高齢者の方はしばしば。
災害情報がでたら、早め早めに行動をとるようにしてください
※携帯やスマホにおける高齢者の方の普及率も上がってきていることから、防災メールの
着信も有効に使えるよう設定しておきましょう。
3,普段から地域ぐるみで助け合い
・高齢者の方はどうしても災害時に孤立になりがち。なので、普段からご近所での顔なじみの方
を増やす、地域のイベントやセミナー等に参加してネットワークを作っておきましょう。
また、災害時には救援や補助をしてもらえるよう周囲の方々にお願いしておくことも重要です。
※自治体によっては災害時に支援が必要な方の名簿を作成して、警察・消防・地域の防災組織に
提供され、安否の確認や避難支援に役立てているところも。避難等に不安のある方はお住まいの
自治体にお問い合わせして頂くのもいいかもしれません、
4,ご家族に災害の危険が・・・その時は?
・国交省では、高齢者の避難を促すために「逃げなきゃコール」の取り組みを進めています。
高齢者がお住まいの地域を事前に登録しておくと、その地域に危険が差し迫ったとき、
メールにて連絡が届き、直接TELをかけて高齢者のご家族に避難行動を促すといった
流れです。
実際に事前に危険を察知したご家族からのTELに促され、間一髪のところで災害から身を
守ることができた高齢者の方もおられることからこのような取り組みも検討されてみては
いかがでしょうか?
ざっと簡単にみてきましたが、いずれにせよ普段からの取り組みが重要。
高齢者の「見守り」・・平時よりも災害時・緊急時において、その取り組みが最大限に
生かせるようにしておく仕組みが必要かと思います。
我々「士業」でも直接的ではないにしても、災害発生後、復旧の場において何かしらの形でお役に
たてることがあろうかと思います。お困りの際はぜひ「街の法律家」行政書士にご相談下さい。