「一生終わらない」はもう古くなる? これからの「終活」「後見」のあり方について一緒に考えてみましょう②
「もし、自分の判断能力が衰えたら……」。そんな不安の受け皿として存在する「後見制度」。まだ、議論の段階ですが、国を挙げた改革によって変わろうとしています。社会福祉法の改革と合わせて、これからの「終活」のあり方ついて①に引きつづき考えていきます

4:制度の壁が消える?「3類型の一元化」とオーダーメイド化
現行制度は、判断能力の程度に応じて「後見・保佐・補助」の3つの類型に分かれています。しかし、この区分が複雑で利用しにくいという声もありました。現在、国際的な「障害者権利条約」の要請を受けたこともあり、これらを一つの「補助類型」をベースとした仕組みに統合する検討が進んでいます。
これまでは「後見」になると、包括的な代理権(※3)が自動的に設定されるなど、本人の権利が過剰に制限される側面がありました。新しい「オーダーメイド型」の制度では、本人の残された能力を最大限に活かすため、「この契約だけを助けてほしい」といった特定の同意権(※4)や代理権を個別に設定することを目指します。
「権利を行使できない部分だけを、ピンポイントで補う」今までより利用しやすくなることが期待されています。
※3:代理権(だいりけん):本人に代わって契約を結ぶ権利。
※4:同意権(どういけん)/取消権(とりけしけん):本人がした契約に同意を与えたり、
不利益な契約を後から取り消したりする権利。
※4:同意権(どういけん)/取消権(とりけしけん):本人がした契約に同意を与えたり、
不利益な契約を後から取り消したりする権利。
5:死後の事務や入院手続きまで。社会福祉法改正が広げる「安心の輪」
社会福祉法の改正によって「日常生活自立支援事業」の枠組みが大きく拡充されようとしています。具体的には、「入院・入所時の手続き支援」や、後見制度では難しかった「葬儀・遺品整理といった死後事務の支援」をセットにした新しい事業の実施が検討されています。
これにより、福祉(自立支援事業)と司法(後見制度)の境界が溶け合い、元気なうちから亡くなった後まで、途切れることのない「シームレスな安心」が提供される体制が整いつつあります。
6:あなたの「これから」を、誰と、どう描きますか?
成年後見制度のパラダイムシフト。それは、この制度が単なる「管理のため」から、私たちが最期まで自分らしく生き抜くための「権利を支えるインフラ」へと進化することを意味しています。
制度の主役は、国でも法律でもありません。あくまで「ご本人」。
人生の最終盤、もし言葉を失い、思いを伝えることが難しくなったとしても、あなたの「価値観」や「好き嫌い」を誰かが守り続けてくれる。そのような社会の構築に向けて動こうとしています。
「もし明日、あなたの意思を言葉にできなくなったとしたら、あなたは誰に自分の『価値観』を
託したいですか?」
託したいですか?」
その答えを大切な人と分かち合い、ご本人らしい終活スタイルを過ごしていただくために、
福祉×法律専門家×行政が、ご本人を中心とした一つのグループで切れ目なく連携・支援する、
そのような体制つくりがまさに具体的に進められようとしています。
福祉×法律専門家×行政が、ご本人を中心とした一つのグループで切れ目なく連携・支援する、
そのような体制つくりがまさに具体的に進められようとしています。
弊所でも今後の動きを注視しながら、新制度になった場合の「終活」のあり方について、
ご提案してまいります。
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