えっ?!「戸籍」って実は、ひとつではない?相続の際必要となる戸籍について、その種類と内容の違いについて奈良の行政書士が簡単に解説していきます。
マイナンバーカードの普及に伴い、コンビニエンスストアでも一部は取得できるようになった「戸籍」。でも「戸籍」って種類があるのをご存じでしょうか?ここでは簡単に「戸籍」ついてみていきたいと思います。

1,戸籍「謄本(とうほん)」と「抄本(しょうほん)」との違い
よく最初に間違えてしまいやすいのが、この「謄本」と「抄本」との違いです。
謄本はその戸籍内に記載されている全員の方の内容が書かれているもので、
対して抄本は、特定の方の内容のみが書かれているものです。
謄本は主に相続の際や、パスポートの取得に必要になり、抄本は個人の身分証明が必要な
場合(例 年金手続き・国家資格の受験・登録 など)に使用されます。
ちなみに、令和6年にコンピュータが導入(法務省 戸籍情報連携システム)された
ことに伴い、
・戸籍謄本 ⇒ 戸籍全部事項証明書
・戸籍抄本 ⇒戸籍一部事項(又は個人事項)証明書
と名称が変更になりました。(従来の謄本・抄本と言っても問題なく通用します)
さらに、今までは本籍地が遠方の方で、その本籍地の窓口でないと請求できなかったの
が、最寄りの(お住まいや勤務先等の)市町村役所でも条件さえ揃えれば取得できるよう
になりました。(戸籍証明書の広域交付制度 下記4を参照)
2,戸籍の「種類」とは?
実は、「戸籍」には大別して3種類あります。
①現戸籍(現在戸籍)
現在、一番新しくて有効な戸籍になります。前述のコンピュータ管理に
伴い、A4横書きで表記されています。
②除籍(除籍謄本・除籍抄本)
戸籍に記載されていた方が、死亡・婚姻・転籍の理由で全員いなくなって
しまった戸籍を指します。
③改製原戸籍
「かいせいげんこせき」と読みます。①の現戸籍(現在戸籍)と混同しない
ようにするために(かいせい「はら」こせき)ということがあります。
3,改製原戸籍とは?
戸籍法の改正に伴なって戸籍が作り直された場合、作り直される「以前」の戸籍の
ことを「改製原戸籍」と言います。
現在戸籍の作成の際、一部の戸籍情報は引き継がれず除かれてしまうため、相続の際、相続人を特定
するために現在戸籍以前の情報が(現在戸籍では確認できない相続人が存在する可能性があります)
必要となってきます。
明治政府ができてから現在に至るまで、6回改製が行われております。
・明治5年式(現在は閲覧が不可)
・明治19年式
・明治31年式
・大正4年式
・昭和23年式
・平成6年式(コンピュータ管理)
明治5年式(通称、「壬申戸籍」と呼ばれています)については閲覧が不可となっておりますが、
明治19年式以降は窓口にて申請することにより取得可能です。また広域交付制度も活用することが
可能です。
4,戸籍証明書の広域交付制度とは?
従来、現在お住まいの住所と本籍地が違う場合、その本籍地の各市町村役場窓口までわざわざ出向くか、
または郵便にて取り寄せるか(戸籍交付申請書または、申請に必要な内容を記載した便箋と、身分証明書
のコピーならびに、切手を貼った返信用封筒と、手数料分の定額小為替(または普通為替証書)を同封
して本籍地市町村役場窓口に郵送するのが一般的)でした。
それだとかなり手間がかかるという問題から、令和6年より、最寄り(お住まいや勤務先)の市町村
役場窓口で、法務省の連携システムを介して本籍地役場に一度にまとめて申請することができ・
そのまま交付されるシステムがスタートしました。
・本人・配偶者・直系尊属(父母・祖父母等)・直系卑属(子・孫)の方が、最寄りの市町村役場
窓口まで必要な身分証明書等を持参して頂くと申請が可能です。
※一部コンピュータ化されていない戸籍・除籍は不可。
※戸籍全部事項証明書(戸籍謄本)に限ります。
※代理人申請や、郵送による手続きはできません。
相続人すべての戸籍を取りよせるのに手間と時間がかかっていましたが、この制度のスタートにより
個人でもスマートに戸籍収集が行えるようになりました。
相続手続きにおいて、まず立ちはだかる「戸籍の収集」。その「戸籍」のことを知っておかなければ,
2度手間・3度手間になることも。普段はあまり使うことがないためこの機会に知っていただけると
幸いです。
また、改製原戸籍は、年代が古くなるにつれ、出生~死亡までのつながり、また親族間の関係等の確認が
難しくなってきます。ご不明な点がありましたら専門の行政書士にお問い合わせ下さい
日々、皆様のお役に立てるべく、「士業」が活動をしております。
ご不明な点などございましたら、ぜひお近くの「街の法律家」行政書士にお問い合わせ下さい。
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