遺留分(遺留分侵害額請求)って何①?
「遺言」や「生前贈与」の時によく出てくるこの「遺留分」という言葉。いったい何か?「法定相続」とは違うこの制度。簡単に奈良の行政書士が解説・サポートしていきます。
例えば・・高齢のおとうさんが亡くなって、そのおかあさん(配偶者)と結婚している娘(子供はなし)1人と社会人として働いている独身の息子が1人いてるとします。他にはおじいさんがまだ元気ですが、おばあさん、おじ・おばなどはすでに他界し、おじいさん以外の親族はいません。「おかあさん」「娘」「息子」と「おじいさん」の4人が「法定相続人」です。
相続の時に、もし遺言がなく、4人で法定相続どおりにわけようとなった場合は、常に相続人になる配偶者の「おかあさん」に1/2、第1順位の娘と息子は、残りの1/2を2人でわけてもらえることになります。(「娘」と「息子」は総額の1/4づつになります)。この場合、第2順位の「おじいさん」はもらうことができません。
※法定相続人については後日ブログで詳しく解説します。
ところが、亡くなったおとうさんの引き出しから「遺言」が発見され、「俺の遺産は全額○○慈善団体に寄付する」と書いてあったら、どうなるでしょう?そのままだと、おじいさんを除く法定相続人の3人は1円ももらえないことに。
いくら遺言とは言え、1円ももらえないとなると法定相続人の中には生活に困る方も出てくるかもしれません。
そういったことをフォローするために定められたのが「遺留分」(遺留分侵害額請求)です。
この権利を行使することにより、法で定められた一定の範囲までを、遺言に書いてある相手方へ請求して取り戻すことができるようになります。
※その昔は「遺留分減殺請求」と言われており少し内容も違っていました。
遺留分の請求ができるのは、法定相続人の中でも、故人の「配偶者(ここでは「おかあさん」)」「子などの直系卑属(娘と息子)」「親などの直系尊属(ここではおじいさん)」までとなり、同じ法定相続人である「兄弟・姉妹(すでに他界しているので関係はないのですが。)」は請求ができません。
では、いったいどのくらいまで請求できるのでしょうか?この計算は、次の2ステップで算出します。
まず、「配偶者」や「子」が遺留分の対象に含まれる場合は、相続財産総額の1/2までを、親のみの場合は相続財産総額の1/3までを、それぞれの割合で請求することができます。
例えば・・相続財産が100万円だった場合、上の例で考えると
1,「配偶者」「子」がいるので遺留分総額は1/2の50万円。残り50万円は遺言通り慈善団体に
寄付
※これを「総体的遺留分」といいます
2,総体的遺留分50万円をそれぞれ個別に分けると
⇒「配偶者(おかあさん)」は1/2(25万円)、「子(娘・息子)」は1/2を人数分割り
(25万円を2人で割って(1/4)12万5千円)。「親(おじいさん)」は、なし(0円)。
※これを「個別的遺留分」といいます
と、いうふうになります。
該当する法定相続人が、有効な遺留分の請求手続きをした場合、相手方(この場合は慈善団体)は、他に親族がいることを知らなかったと
しても拒むことはできないとされています。
この総体的遺留分・個別的遺留分の割合はその法定相続人の構成によって変わってきます。また、この
遺留分は「遺言」以外にどんなときに請求できるのか?そしてこの制度の注意点は?
次回はその細かな部分をもう少しわかりやすく解説していきます。
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